イエスへの審問

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.09.04
カテゴリ
人物・人生
放送日
2020.09.04

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世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか、関根弘興です。
 イエス様は、当時の宗教指導者たちのねたみによって捕えられてしまいました。弟子たちはみな、イエス様を見捨てて散り散りに逃げていってしまったんです。イエス様が逮捕されたのは真夜中でしたが、すぐにイエス様に対する審問が始まりました。
 ユダヤの社会においては重要な決定や裁判は、サンヒドリンという最高議会が行っていました。この議会は、律法学者や長老、祭司長たちなどの七十人で構成されていました。
 ただ、イエス様が逮捕されたのは真夜中だったので、正式な議会の招集は明け方まで待たねばなりませんでした。そこでまず、大祭司カヤパと議会の主な人々が集まって、予備審問が行われたのです。
 当時の宗教指導者たちは、何としてもイエスを死刑にしたいと思っていました。そこでイエス様を死刑にする証言を求めるのですが、実際には、イエス様は何の偽りもありませんから、偽証に頼るしかありません。偽りの証人を呼んできて、イエス様に対する不利な証言をさせたのです。
 彼らが最も大切にしているモーセの律法には、偽りの証言をしてはならないと厳しく戒められているのに、それを無視してまで、何とかイエス様を殺そうとしたんです。ねたみとは本当に恐ろしいことを引き起こすものですね。
 さて、証言するものがたくさん出てきましたが、なかなか決定的な証拠になるものがありませんでした。それは、二人以上の証言が一致する必要があると、旧約聖書の律法に定められているからです。しかしイエス様はその間、ただ黙っておられました。いろいろな偽りの証言が、次から次へと繰り広げられましたが、それらはみな、途中で自己崩壊してしまうようなものに過ぎませんでした。偽りの証言が、矢のように飛んできましたが、イエス様のもとに届くことはありませんでした。
 実は、このことはかえって、イエス様が正しく罪のない方であることを明らかにすることになっていったんです。イエス様は、ご自分が神の子、つまり神と同等の存在であり、キリスト、つまり旧約聖書に預言されている救い主であると、はっきり宣言なさる以外は沈黙されたのです。

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