苦しみから確信へ

出演者
関根弘興
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 不安や恐れを感じているとき

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アップロード日
2020.07.24
カテゴリ
人物・人生
放送日
2020.07.24

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「世の光」の時間です。お元気でお過ごしですか、関根弘興です。
 イエス様が逮捕される前、オリーブ山の麓にある「ゲッセマネ」という所に行かれ、これまで弟子たちが見たことのない苦しみの形相で、イエス様は苦しみもだえながら祈られました。イエス様は、「わが父よ。できますならば、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。」と祈られました。「神よ。十字架以外に人が救われる道はないのでしょうか。願わくは、この杯を私から取り除けてください。」と叫ばれたわけですね。
 このイエス様の姿を見てある人は、「イエスは十字架につけられたくなかったと思っているのに、十字架につけられてしまったんだから、この計画は失敗したのだ。」こういうふうに考える人がいます。しかしそれは聖書も、神様の御心も、まったく知らないからそう言うんですね。
 イエス様は、「この杯を過ぎ去らせてください」と祈られましたが、同時に、「しかし、わたしの願うようにではなく、あなたのみこころのようになさってください。」とも祈られました。
 そして、新約聖書のヘブル人への手紙の5章7節というところには、「キリストは、肉体をもって生きている間、自分を死から救い出すことができる方に向かって、大きな叫び声と涙をもって祈りと願いをささげ、その敬虔のゆえに聞き入れられました。」 と書かれているんです。
 つまりイエス様は、ご自分が人々の罪を背負い、十字架につくことこそ、「神のみこころだ」ということを、このゲッセマネの祈りの中ではっきりと自覚して、この苦しい「苦き杯」を飲むことを決意されたのです。そして、その後は大胆に「十字架への道」を進んでいかれるんですね。
 人は、何かの課題や問題、困難に直面すると、恐れたり、怯んだり、葛藤しながら苦しみますね。しかし、自分の中ではっきりとした結論が出て、心の準備が整い、覚悟ができると、その後は、その課題や困難に力強く立ち向かっていくことができるようになります。
 イエス様は、このゲッセマネの祈りの後、驚くほど自信に満ちた態度を示されるようになりました。そこには恐れ、もだえる姿はありません。少しの疑いもありません。少しの迷いもありません。少しの不安もありません。ただ、ご自分の前に置かれた「十字架」へと向かって行かれたのです。ゲッセマネの祈りは、「苦しみ」から「確信」へと変わっていったんですね。

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