ルカの福音書24-思い巡らす時間

出演者
大嶋重徳
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min
タグ
  • 疲れているとき

もっと詳しく見る

アップロード日
2020.07.16
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] ルカの福音書 章
放送日
2020.07.16

いいね登録

     登録数:6

いいねリストを見る

 「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。ルカ福音書を順番に読んでいます。
 羊飼いが、マリアとヨセフの夫婦のところにやってきて、天使が野原で自分たちに告げたことを、マリアに伝えました。
すると、「マリアは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。」とあります。マリアは約一年前に、突然の御使いガブリエルの訪問から始まって、ずっと深く思い巡らしました。一つ一つのことをすべて心に納め、思いを巡らしたのです。忘れないように、この出来事の意味は一体何かと考えたのです。
 ここに、私が牧師として皆さんに対しての一つの願いがあります。私たちは、今日も忙しく日々を過ごしています。今年は新型コロナ・ウィルスのことでもたくさん心配し、不安になりました。朝起きて、電車に乗って職場に行く。あるいは子どもたちのご飯を作って、気がつくともうお昼のご飯の時間になる。ほっと一息つくと、晩ご飯の準備。
 子どもたちもまたそうです。朝早く学校がある、部活があり塾がある、あまりにも忙しい。しかし、いつもの日常だけではありません。マリアに起こったように、突如、考えもつかなかったようなことが私たちの生活にはおきます。病気であったり、事故であったり、人間関係のトラブルに巻き込まれます。
 この羊飼いの知らせを、「周りの人たちは聞いて驚いた」とあります。これは、「心に納め思いを巡らす」とは逆のことです。「驚く」というのは、大きな反応はします。話題にも挙げるでしょう。しかし、「そのことの意味」を問わないまま、次にいくのです。なぜ自分の人生に、この出来事を神様は起こされたのだろうか。このことの意味を問わないまま、走り続けてしまうのです。
 そこで、今日のこのマリアの反応です。「しかし」とルカが記したのは、そのような対応とは違う態度を、マリアはとったのです。そこをルカは記そうとしました。「しかしマリアは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。」
 「これらのことをすべて」とは、「自分が救い主をみごもるようになってからの一年あまりの出来事をすべて」という意味です。その一つ一つを手に取るように思い出していたのです。
 私たちには、そのように静かに思い巡らす時間が必要です。意味を問い、しかも、神様に意味を問う時間です。この時間こそ、疲れたあなたの心を休め、あなたの心を平安にしてくれます。ぜひ、そのようなマリアの過ごした時間を、あなたも今日一日の中で持っていただきたい。そのように思います。

コメント

番組に対するコメントはまだありません。ぜひ感想をお願いいたします。

コメントを投稿する

お問い合わせ