「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。ルカ福 音書を順番に読んでいます。
神の子は、汚くにおいのする飼葉桶に生まれました。このことは、今日の私 たちに何を教えるのでしょうか。それは、この地上に生まれたキリストは、人 間的にきれいに着飾った所に生まれるのではないということです。
キリストは、汚く臭いにおいのする飼葉桶で生まれてくださった、この事実 を前にするとき、今日、私たちとの関係が生まれます。なぜならば、私たちの 本当の姿は、実は飼葉桶のように「汚れている」というのが本当だからです。 私たちの心の中は、誰にも見せることのできない心の飼葉桶を持っています。
キリスト教会とは、きれいに着飾ってイエス・キリストに出会う場所ではあ りません。キリストが人間を待っている場所は、飼葉桶のような汚い場所であ なたを待っているのです。あなたが誰にでも見せることのできる、きれいな、 あなたの作り込んだ場所では、キリストに出会うことができません。また、「自 分は、いいクリスチャンになった」と思っているところで、キリストと出会う ことはできません。
かつて、ユダヤ人の先祖たちは、アブラハムもモーセもダビデもまた、みん な羊飼いでした。その荒野で羊を飼いながら、自分の罪深さを知ってきた民だ ったのです。しかし、いつの間にか「神を知っている」と言いながら、羊飼い を馬鹿にし、見下し、そして「救い主を探し当てることのできない信仰」に陥 ってしまいました。
しかし神様は、今日、あなたの持っている飼葉桶のある、あの誰にも言うこ とのできないあの場所で、あなたと出会おうとされています。あなたがキリス トと出会うのは、あなたの飼葉桶のある場所です。それは、人間と関係のない ものではない、主が私に知らせてくださった、あなたのためのしるしなのです。 そこは、だめな心のままです。罪に汚れた心のまま、あなたが何にも着替える こともしなくていい場所です。そこに神様がおられる。そのとき、私たちの汚 れた場所に光がさしてきます。汚れた私たちの人生に光が差すのです。
イエス・キリストは、私たちの罪をすべて背負い、十字架にかかられ、私た ちは今、汚れたまま開き直る人生からも、解放されていくのです。
今日、ぜひあなたの一番汚れた場所で眠っておられるキリストと、出会って 欲しいと思います。その場所で神様は、あなたをずっと待っておられるのです。