何か耳新しいこと

出演者
板倉邦雄
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.05.26
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[新約聖書] 使徒の働き 17章
放送日
2020.05.26

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか、板倉邦雄です。今日は、「何 か耳新しいこと」という題でお話ししましょう。新製品の発売に、長蛇の列が できます。私たちは、古いものよりも新しいものに魅力があるようですね。
今から二千年前の、ギリシャのアテネの上流階級の人々は、何か耳新しいこ とを話したり、聞いたりすることのみに時を過ごしていたようです。使徒の働 き 17 章の続きです。
さて、パウロはベレアでの騒動があったので、伝道チームのシラスとテモテ をベレアに残して、一人だけでギリシャの都アテネにやってきました。アテネ で二人を待っている間に、市内を散歩していました。ところが、アテネの市内 の至る所に、偶像の神々が祀られているのを、パウロは目撃するのです。人の 手で作った偶像の神々が、アテネの市内におびただしく安置されていたのです。
パウロの心は憤りを感じました。すばらしい理性と感性、そして自由意志を 持っているギリシャ人の人々が、的外れな宗教心に富むことへの残念さ、無念 さ、悲しさもパウロの憤りの中に含まれていたのではないでしょうか。
そこでパウロは、安息日ごとにユダヤ人の会堂へ行き、ユダヤ人の信仰者や 信心深いギリシャ人と論じ合いました。さらに週日には、広場に毎日出かけ、 広場で出会う人々を捕まえては、イエスの十字架と復活のことを宣べ伝え、論 じていました。その中にはエピクロス派の哲学者、ストア派の哲学者たちもパ ウロと議論を戦わせていたのです。エピクロス派とは「快楽こそ人生の目標だ」 と主張し、ストア派と言えば「理性こそ一番の人生の目的だ」と説く一派でし たね。
彼らは、パウロをアレオパゴスの評議場に連れて行って、「君の語っている新 しい教えがどういうものか、知らせてもらいたいものだ。 君がなんだか珍らしいことを私たちに聞かせているので、それがなんの事なの か知りたいと思っているのだ」と言ったのです。
アテネ人も、そこに滞在する外国人も皆、何か耳新しいことを話したり、聞 いたりすることのみに時を過ごしていたのです。続く。

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