竪琴のようにわななく

出演者
福井誠
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.05.20
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] イザヤ書 16章11節
放送日
2020.05.20

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「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか、福井誠です。「継続は力 なり」聖書を一日一日と読み進むなら、不思議にも自然に養われるものがあり ます。今日も聖書を開いてまいりましょう。イザヤ書 16 章 11 節から、「竪琴の ようにわななく」と題してメッセージをお伝えいたします。
「わたしのはらわたはモアブのために、わたしの内臓はキル・ヘレスのため に、竪琴のようにわななく。」
イザヤは、預言者としてイスラエルの国のみならず、その周辺諸国にも神の ことばを伝えました。今日の箇所は、イスラエルの東側に位置するモアブに対 する預言です。キル・ヘレスは当時のモアブの首都ですね。この時代、モアブ は、イスラエル南王国に貢物を納める国でした。力関係はイスラエルの方が上 だったわけです。そこで神は「昼のさなかにも、あなたの影を夜のようにせよ。」 と、イスラエル南王国に呼びかけます。つまり昼は、アッシリアのことで、イ スラエル南王国に強国アッシリアの強い日差しに晒されたモアブを、その日差 しからかくまえと言っているわけです。南王国の属国になっている限り、彼ら はアッシリアに潰されることはないというわけですね。しかしモアブは、その 神のことばに耳を傾けませんでした。モアブはおごり高ぶり、イスラエルの下 にいることを拒みました。そこでイザヤは、モアブが一夜のうちにつまずき倒 れるとも預言するのです。自分の力を素直に認めることができれば良いものを、 なかなかそうできないために、頑ななままに滅びに突き進む不自由さが人間に はあるものですね。
しかし、この預言で私が印象深く思うのは、そのような頑なな心を持った人 間に、心を痛める愛に満ちた神の存在です。神は言います。「わたしのはらわた はモアブのために、わたしの内臓はキル・ヘレスのために、竪琴のようにわな なく。」「はらわた」も「内臓」も、人間の感情の座を象徴しています。
神は頑なな人間に、言葉にならない内側からこみ上げてくるような悲しみを 味わっているのです。神は救いたいと思う、けれども人間が抵抗するなら救い 出すことができない。かくも、人間に対して深く心を動かしておられる神がお られることを、ぜひ聖書を読んで知っていただきたいと思います。では良き一 週を祈ります。

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