空しいと思えるこの世にあって

出演者
羽鳥頼和
制作
PBA 太平洋放送協会
再生時間
5min

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アップロード日
2020.04.04
カテゴリ
人物・人生
聖書箇所
[旧約聖書] 伝道者の書 2章
放送日
2020.04.04

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「世の光」の時間です。お聴きくださりありがとうございます。羽鳥頼和で す。
「祇園精舎の鐘の声。諸行無常の響きあり。」
平家物語の冒頭の有名な文章です。この「諸行無常」という言葉について、 ある辞典は、「永遠に変わらないものはない」という元々の仏教用語の意味を示 すとともに、もう一つの意味として、「人生ははかなく、むなしいものであると いうこと」と書いています。
聖書にも、この世の空しさを語っている書物があります。それは旧約聖書の 「伝道者の書」です。今日はその伝道者の書の 2 章からお話しします。
伝道者の書の作者は、とても賢い王様だったようです。彼はあるとき、自分 のこれからの人生、酒を飲んで喜び楽しもうと決心をします。そして大きな仕 事を成功させて、自分のためにお屋敷を建て、ぶどう畑を作り、果樹園も作り ました。彼は欲しいものはすべて手に入れることができました。しかし、自分 のしたことを振り返ると、すべてが空しく、何一つ自分の益となっていないこ とに気づいたのです。彼はこう言っています。
「人には、食べたり飲んだりして、自分の労苦に満足を見出すことよりほか に、何も良いことがない。」そして彼は、さらにもう一つのことに気づきました。 このように、人の人生を空しいものとしているのは、主権者である神であると いうことです。
そして彼は新しい結論を語ります。
「実に、神から離れて、だれが楽しむことができるだろうか。」神がすべての ものを与えて下さるのです。その神から離れてしまっていては、すべてのこと が空しいだけだというのです。
確かにこの世が空しいのは、人が神から離れてしまっているからです。実は、 神から離れることこそ、聖書の教えている罪の本質です。それで伝道者の書の 作者はこのように語ります。
「あなたの若い日にあなたの創造者を覚えよ。何の喜びもないという年月が 近づく前に。」
創造者とは主権者である神のことです。神を覚えることが、空しい人生を幸 せな人生とする始まりなのです。

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